<OBJECT> 宣言

拡張 <OBJECT> タグを使うと、オブジェクトを作成できます。セッションスコープまたはアプリケーションスコープを持つオブジェクトを Global.asa の中で作成できます。このタグは自己包含タグであり、ほかのすべての <SCRIPT> とは別に処理されます。

Global.asa ファイルで宣言されたオブジェクトは、サーバーがそのオブジェクトを参照するスクリプトを処理するまで作成されません。これにより、必要なオブジェクトだけが作成され、リソースが節約されます。

注意サーバーは、アプリケーションスコープで作成されたオブジェクトに対して、OnStartPage メソッドおよび OnEndPage メソッドを呼び出すことはありません。

構文

<OBJECT RUNAT=Server SCOPE=Scope ID=Identifier {PROGID="progID"|CLASSID="ClassID"}>
. . .

</OBJECT>

パラメータ

Scope

オブジェクトのスコープを指定します。Global.asa ファイルでは、Scope は "Session" または "Application" のどちらかです。

Identifier

オブジェクトインスタンスの名前を指定します。

ProgID

クラス識別子に関連付ける識別子です。<OBJECT> タグの中では、ProgID または ClassID のどちらかを必ず指定します。ProgID の形式は [Vendor.]Component[.Version] です。

ClassID

OLD クラスオブジェクトに対する一意な識別子を指定します。<OBJECT> タグの中では、ProgID または ClassID のどちらかを必ず指定します。

例

次に示す 1 番目のスクリプト例は、ProgID パラメータを使って MyConnection という名前のセッションスコープのオブジェクトを作成します。2 番目のスクリプト例では ClassID パラメータを使っています。

<OBJECT RUNAT=Server SCOPE=Session ID=MyConnection 
PROGID="ADODB.Connection">
REM Object Script
</OBJECT>

<OBJECT RUNAT=Server SCOPE=Session ID=MyConnection 
CLASSID="Clsid:8AD3067A-B3FC-11CF-A560-00A0C9081C21">
REM Object Script
</OBJECT>

解説

Global.asa ファイルで宣言したオブジェクトは、アプリケーションの任意のスクリプトから使用できます。たとえば、次のようにオブジェクトを宣言したとします。

---GLOBAL.ASA---
<OBJECT RUNAT=Server SCOPE=Session ID=MyAd PROGID="MSWC.AdRotator">
</OBJECT>

この場合、このオブジェクトは MyAd という名前でアプリケーションの任意のページから次のように参照できます。

---SOME.ASP---
<%= MyAd.GetAdvertisement("/ads/adrot.txt") %>